文献案内

Lynd, Robert S. Knowledge for What? Princeton University Press, 1939.
 二度の世界大戦前後に注目を集め、その後、政策科学を発展させるきっかけにもなった知識と現実問題についての記念碑的著作。
Lerner, Daniel, and Lasswell, Harold D., eds. The Policy Sciences: Recent Developments in Scope and Method. Stanford University Press, 1951.
 政策科学の創始者の一人であるラスウェルが初めて政策科学の概念について明確な形で記した論文“The policy orientation”が掲載されている。他にもKenneth J. Arrowなどの論文を掲載。
Lasswell, Harold D. A Pre-view of Policy Sciences. American Elsevier, 1971.
 ラスウェルが政策科学に関して包括的な議論をした記念碑的著作。政策科学の3要素である状況依存性(Contextuality)、問題志向性(Problem Orientation)、そして方法多様性(Diversity)といった議論がされている。
Dror, Yehezkel. Design for Policy Sciences. American Elsevier, 1971.
 ラスウェルと並ぶ初期の政策科学論者であるドロアが書いた政策科学論。A Pre-view of Policy Sciencesと同じPolicy sciences book seriesの一冊。ラスウェルと比較すると、より実務的な内容。宮川公男による翻訳も出版されている。
Dror, Yehezkel. Ventures in Policy Sciences; concepts and applications. American Elsevier, 1971.
 これもドロアによる政策科学論。Design for Policy Sciencesはどちらかといえば政策科学者のあり方について書かれていたが、本書は「法律と政策科学」というように、現実の公共政策領域と政策科学との関係に重点を置いている。
Stokey, Edith, and Zeckhauser, Richard. A Primer for Policy Analysis. W.W. Norton & Company, 1978.
 政策分析に関する古典的な一冊。費用便益分析を代表として、伝統的な政策分析手法の要約が掲載されている。数学がほとんどなく、各手法の概要だけ知るには絶好の書。本書はハーバード大学での教授経験をもとに書かれている。
Bobrow, Davis, and Dryzek, John. Policy Analysis by Design. University of Pittsburgh Press, 1987.
 本書は、ある具体的な問題に対して異なるアプローチの適用を試みている。具体的にはSmoke Valleyにおける大気汚染について、厚生経済学、公共選択、社会構造アプローチ、情報処理アプローチそして政治哲学を利用し、それぞれの有用性と問題点について検討している。また、ここで彼らは「政策デザイン(Policy Design)」という考え方を提唱しており、「調査(inquiry)」から「デザイン(design)」へと視点を転換しようと試みている。
Parsons, Wayne. Public Policy: An Introduction to the Theory and Practice of Policy Analysis. Edward Elgar, 1995.
 公共政策の概念から手法まで網羅した著作。約650ページと厚めの本。公共政策に関連するキーワードは大抵網羅しており、公共政策研究の手引きとして便利。
Dye, Thomas R. Understanding Public Policy. Prentice Hall, 1997.
 主要な政策研究アプローチを実際に米国の問題へ適用して、その有用性と問題点を明らかにしている。何度も改訂がされており、公共政策研究のテキストの定番となっている。
DeLeon, Peter. Democracy and the Policy Sciences. State University of New York Press, 1997.
 政策科学論に関するおそらく一番新しい本。今までの政策科学論の流れが書かれていると同時に、特に民主主義との関連性について議論している。
Colebatch, Hal K. Policy. University of Minnesota Press, 1998.
 「政策とは何か」という問いに対して様々な側面から議論を試みており、社会科学における「政策」や「政策科学」といったコンセプトを概観するのに便利な一書。
Bardach, Eugene. A Practical Guide for Policy Analysis: The Eightfold Path to More Effective Problem Solving. Cathman House Publishers of Seven Bridges Press, LLC, 2000.
 政策分析の実践に関する具体的な手順と諸注意が記された手引き書。熟練の政策分析者にとっては自らの実践を再検討をすることができ、政策問題をテーマとする大学院生にとっては効率的な事例研究を実施するための示唆を得ることができる。
Yanow, Dvora. Conducting Interpretive Policy Analysis. Sage Publications, 2000.
 解釈的アプローチの実践ガイド。解釈的アプローチは、我々が多様な解釈可能性のある社会に生活していることを前提とする。したがって、政策分析も同様に解釈可能性の認識に基づいてアプローチしなければならないとしている。